新しい選択肢「専門職大学」


2020年の大学入試改革にともない、色々な変更点や情報が行き交っています。そんな中、新しく2019年度から「専門職大学」という新たな区分が創設されてきています。専門職大学は、いわば従来の大学と専門学校の長所を取り入れた大学であり、特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な知識・理論、そして実践的なスキルの両方を身につけることのできる大学です。産業界、地域社会と大学が連携した講義だけでなく、学内・学外での実習が豊富に組まれていて、卒業後は、即戦力の専門職として、そして現場の最前線に立つリーダーとして活躍が期待されています。

 

このように、学生のうちから産業界、地域社会といった社会の中で学ぶことができる機会は、学生たちを大きく成長させてくれそうです。進路の決まっていない生徒の話を聞くと「行きたいと思う大学、学校がない」といった否定的なことが聞かれます。しかし、さらに良く聞くと「これも学びたいし、こんなこともしたいし、それができるところがない。2つも大学いけないし」と実はやりたいことがあるけれども、それを満たせる学校がないとのこと。そんな子が、専門職大学の話を聞くと、「面白そう、いろいろ経験できそう、自分のやりたいことができそう」といった前向きな答えが返ってきます。

 

子どもが否定的な感情や考えをしていても、その感情、考えを眺めることができると解決策が出てきます。否定的な感情や考えが出たときに「無視する、諦める」といった反応をすると将来に対しても否定的に受け止めてしまい、希望を持って進学、就職することができません。そして、進んだ先で失敗や嫌なことがあると後悔したり、辞めてしまったりといったことになります。

 

しかし、自分の感情、考えを眺める力、いわゆる非認知能力を身につけている子は、中学生、高校生になって、自分の進路や将来を考えるときに、感情に流されるのではなく、しっかりと見つめて新しい事に挑戦したり、自分を生かせる分野へ希望を持って進んでいくことができます。たとえ失敗したり、嫌なことがあっても自分が選んだ道を進んだ子は後悔することなく、また新たに進んでいくことができます。

 

幼少期にどのような力を身につけるかで、将来のとらえ方が変わります。小学生の頃から、 こども脳教育プログラムを受けている生徒は、中学生、高校生になったとき、将来について否定的よりも肯定的、前向きに向き合っています。生徒たちを見ていると、受験についてもストレスと抱えるよりも、自分を挑戦させる機会として楽しみながら向き合っているよう感じます。

 

作成:八事教室 中村仁美